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無料オンライン相談過疎化や高齢化が進む地域において、医療機関への通院や役場での行政手続きは住民にとって大きな負担となっています。そこで三重県大台町では、運転免許返納や公共交通の縮小に伴う「移動の壁」を解決するため、経済産業省「令和4年度 地域新MaaS創出推進事業」のもと、MRTを代表幹事とする共同体で「医療・行政MaaS」の実証事業を実施しました。
令和3年度に実施した個宅訪問型の「オンデマンド医療MaaS」実証で得られた知見を踏まえ、令和4年度は地域集会所を巡回する1台のマルチタスク車両にMRTの医療DXプラットフォーム「Door.」を搭載。オンライン診療・服薬指導・薬剤配送・行政手続きを一体的に提供し、住民の移動負担軽減と自治体業務の効率化を実現した注目の官民連携モデルです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 実施自治体 | 三重県大台町様(三重広域連携モデル:多気町・明和町・度会町・大紀町・紀北町) |
| 対象人口規模 | 広域6町合計:約7.7万人 |
| 実施期間 |
令和3年度実証:2021年11月〜12月 令和4年度実証:2022年10月6日〜11月末 |
| 事業区分 | 経済産業省「令和4年度 無人自動運転等のCASE対応に向けた実証・支援事業(地域新MaaS創出推進事業)」 |
| 地域課題 | 高齢化・公共交通の不足により、医療機関や行政窓口へのアクセスが困難 |
| MRTのソリューション | 医療DXプラットフォーム「Door.」を活用した医療・行政MaaSの構築、プロジェクト全体のPM(統括管理) |
| 実証車両/システム | MONET Technologies提供のマルチタスク車両 / 医療DXプラットフォーム「Door.」 |
| 参画・連携機関 | MRT株式会社(代表幹事)、株式会社オリエンタルコンサルタンツ、MONET Technologies株式会社、大日本印刷株式会社、三重広域連携スーパーシティ推進協議会、大台町立報徳診療所、松阪地区医師会、社会福祉協議会、勝栄堂薬局、日本調剤 松阪薬局 |
【目次】
三重県大台町宮川地域をはじめとする対象エリアでは、高齢化の進展とともに運転免許を返納する住民が増加しており、通院や行政手続きのための「移動手段の確保」が深刻な課題となっていました。
自家用車以外の移動手段が限られる中、医療機関までの距離が遠い住民は、家族による送迎や限られた公共交通を利用せざるを得ません。移動自体が大きな負担となることで受診の先延ばしや服薬中断が生じ、疾患の発見遅れや重症化へつながる懸念がありました。
また、マイナンバーカードの申請や各種相談手続きなど、行政サービスを受けるためには役場等の窓口へ出向く必要があります。住民が住み慣れた地域で暮らし続けるためには、「医療」と「行政」の双方を、住民の身近な場所へと届ける新たな仕組みが求められていました。
自治体施策で陥りがちな「1軒ずつの訪問(個宅訪問型)」は、車両の移動効率や予約管理が非常に難しく、採算性が悪化することが令和3年度の実証で判明しました。
そこで令和4年度の実証では、地域内約28カ所の「既存アセットである地域集会所」を巡回する方式へシフト。徒歩や短時間の家族送迎でアクセスできる集会所へ出向くことで、移動効率の最大化と予約管理の簡略化を実現しました。
徒歩や短時間の送迎でアクセスできる集会所にマルチタスク車両が出向くことで、以下のサービスを1度の外出で完結できる体制を構築しました。
MRTは代表幹事企業として、自社プラットフォーム「Door.」の提供にとどまらず、医療機関・薬局・自治体・交通事業者との折衝、地域課題に合わせたサービス設計、実証全体のプロジェクトマネジメント(PM)を一貫して担いました。
導入前は通院手段の約79%を自家用車・家族送迎に頼っていましたが、本モデルにより多くの住民が「徒歩10分以内」または「車で5分以内」の集会所で受診可能となりました。アンケート調査では、利用者の100%が「オンライン診療により受診機会が増える可能性がある」と回答し、家族の送迎負担軽減や受診機会の確保が証明されました。
保健師が遠方地域へ出張する際の移動時間を1回あたり往復20〜40分削減。削減された時間を手厚い保健指導や予防活動に充てることが可能となり、「保健師の人件費・業務時間最適化」の裏付けが得られました。
診療所側からも、通院困難によりフォローが中断していた患者への継続的アプローチ」や対面診療枠とオンライン診療枠の柔軟な組み立てが可能になり、地域医療リソースの稼働率向上が確認されました。
事業採算性の検証において、オンライン診療の診療報酬のみで車両費・システム費・人件費等を賄うには、「月60人以上の安定的な利用」が必要との試算が得られました。過疎地域や特定エリアにおいて、医療単体の収支のみで持続可能な運用を維持することは容易ではありません。
この課題に対し本実証では、1台の車両を福祉・交通・行政サービスなど複数分野で相互利用する「マルチタスク(多目的)モデル」を提示しています。
単一の事業予算で評価するのではなく、自治体全体の「地域公共インフラ維持コスト」として一体的に整理することで、費用対効果を高めた持続可能な運営体制の構築が可能となります。
本実証から得られた最大のポイントは、「最初から大規模な車両や複雑なシステムを入れず、地域にあるものを活かして小さくスタートする」ことです。
取り組みを具体化する際は、まず以下のポイントから整理を進めることをおすすめします。
厚生労働省の各種指針(オンライン診療の実施要件や場所のルール等)の確認や、現場に合わせた運用スキームの組み立てなど、自治体様が気になる制度・運用の疑問についてもMRTが丁寧に伴走支援いたします。
三重県大台町で実証された「医療・行政MaaS」は、単なる移動診療車の導入ではありません。地域が抱える「移動」「医療」「行政」の複合課題に対し、各課のリソースと予算を集約して解決を図る、持続可能な地域インフラの提示です。
MRTは、豊富な医療DXソリューションと現場主導のプロジェクトマネジメント力で、全国の自治体様が抱える地域課題の解決を伴走支援いたします。「自自治体での可能性や予算規模について試算したい」「庁内提案用の他事例・資料が欲しい」など、まずはお気軽にご相談ください。
ご相談内容に合わせて、専門スタッフが対応いたします。
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