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平時から有事まで医療を「届ける」!避難所や孤立集落を支える「医療MaaS」の可能性

災害発生時、道路の寸断や医療機関の被災によって「患者が病院に行けない」「医師が現場に行けない」という危機的状況が発生します。このような課題に対し、医療機関を守る受動的な対策だけでなく、医療自体の移動性を高めて「自ら届ける」新しいアプローチが注目されています。

それが「医療MaaS(Medical Mobility as a Service)」です。本記事では、平時の通院支援から有事の避難所・孤立集落支援までをシームレスにつなぐ医療MaaSの可能性と自治体BCPにおける価値を解説します。

目次

医療を必要な場所へ届ける「医療MaaS」とは?

移動×医療×デジタルを融合した移動型診療室

医療MaaSとは、通信設備や簡易的な検査機器を搭載した専用車両に看護師が乗車し、患者の元へ移動してオンラインで医師の診療を受ける仕組みです。移動手段を持たない高齢者の通院負担を軽減する平時の移動型医療サービスとして全国で導入が進んでいます。

現地看護師の手技と遠隔医師の診察による高度な連携

車内では、同乗する看護師が聴診器を当てたり心電図を計測したりと手技を担当し、そのデータをリアルタイムで遠隔地の医師に共有します。単なるWeb相談にとどまらない、精度の高い対面に近い診療が可能となります。

有事(災害時)に発揮される医療MaaSの絶大な機動力

孤立集落や避難所への「動く救護所」としての出動

地震や土砂崩れで交通網が途絶した際、医療MaaS車両は自力で移動できる「動く救護所」として威力を発揮します。避難所はもちろん、避難所外の個人宅や孤立集落まで直接赴き、避難者の健康チェックや処方支援を実施できます。

現場でのトリアージと搬送調整の効率化

現地での検査やオンライン診察を通じて重症度を即座に判定し、二次救急病院への搬送が必要な場合は、受入先医療機関との調整を車内からスムーズに行うことができます。

厚生労働省が推進する「医療DX」やオンライン診療の拡大方針においても、へき地医療や災害時における移動型オンライン診療(医療MaaS)の活用が先進事例として評価され、制度・運用の柔軟化が進められています。

参照:厚生労働省|医療DXについて

「フェーズフリー(平時・有事共通)」なインフラとしての強み

平時使いしている仕組みだからこそ有事にも即応できる

防災専用の特殊な設備は、有事の際に「使い方が分からない」「メンテナンスがされておらず動かない」といったトラブルが起きがちです。医療MaaSは日常的に巡回診療や健康相談で稼働しているため、いざ災害が発生した際にもスタッフが迷うことなく直ちに防災モードへ切り替えられます。

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